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Sniper Elite

公式
英語版デモ(4gamer)

推奨動作環境

CPU P4 1.4GHz
Mem 512MB
VGA Geforce Tiクラス
VRAM64MB

開発元・Rebellion(英)
発売元・ナムコ(日)

 

戦場での狙撃手、スナイパーを取り扱った作品で今までスナイパーのみを扱ったゲームは少ない。
ストーリーは大戦終戦間近のベルリン、およびベルリン近郊で主人公はアメリカのOSS(・・・戦略情報局、実在の機関)のメンバーとして、ドイツ軍兵士としてソビエト軍がドイツから原爆の資料を入手しようとするのを阻止するという設定。
アメリカはソビエトが戦後敵となると見通していて、ソビエトが原爆を手に入れると困るから ってところ。

実際のところでは、当時のドイツが世界に先駆けていた技術は数多く、例えば「フリッツX」といわれる誘導弾による戦艦ローマ撃沈とか、V2ロケットによる弾道ミサイル攻撃とか、ジェット機を擁する航空隊の編成など、いずれも他の国が大戦中に実用化出来なかった技術をいくつも有していた。

・・・のだが原爆開発については最新の資料によれば「本大戦中の実用化は困難」と報告されて開発は中断されてしまったようだ。一説によれば実用化は可能であったが、ヒトラーに未曾有の殺戮兵器を持たせることに科学者としての良心からか、躊躇があり虚偽の報告をしたのではないかとする説もある。

核技術の研究が全く進んでいなかったソビエトだが、結果的に戦後すぐにアメリカの中枢から技術を盗み出してソビエトのクルチャトフ技師の手により1949年には原爆実験に成功している。

なお、ナムコは日本の企業だが日本での発売予定はない。
コンシューマー機との同時リリースが予定されており、2005/11にPS2、PC、Xboxで発売された。

 

 

前置きが長くなったが、ゲーム全体を紹介していこう。

 

◎グラフィックと動作環境

コンシューマー機との同時リリースが予定されているせいか、そちらのスペックに合わせてしまっているので動作環境は低い。推奨でこの程度なので、実際はもっと低くても動くものと思われる。

また、グラフィックに関してはほとんど見るべき所がなく、同時期に出たゲームと比較するとかなり劣る。
重さと比較してのグラフィックの評価はまあまあと言った所か・・・

廃墟の部分はほとんどテクスチャで表現されており、「モノ」はあまり散乱していないので現実性がない。おそらくゲーム中に感じた漠然とした非現実性はそこから生まれるものだと思う。

 

 

 

◎ゲーム全般と特徴

・アクション重視ではなく、ステルス重視
・プレイヤーは狙撃手だが、狙撃ライフル以外の武器を使うことも可能。
・ゲームは3人称視点だが、視点変更で1人称視点にすることは出来ない。(スコープ画面のみ1人称視点になる)」
・心肺の動きが表現されており、呼吸による照準のブレなどが再現されている。他にも、

/重力による弾の減速や落下
/風による弾の流れ
/姿勢変化による照準のブレへの影響
/心臓の鼓動による照準安定性の変化...走った後では心拍が安定しないためブレる、など。
/呼吸 照準する際は呼気を止めることで照準がぶれにくくなる
/音 戦場の銃声や砲声など、周囲の喧騒を利用すれば発見されにくくなる

と言った要素が存在する。

 

 

デモは3つのマップからなり、この手のデモの中ではそこそこあるようだが、クソゲーと認定したため15分ほどでプレイ終了。1つ目の廃墟となった街、カールホルストというステージではしつこくヘルプが表示されるが、これがうざったくて溜まらない。

敵を倒した後で「Left Clickで射撃」みたいなヘルプ出されても・・・

 

ゲーム全般に関しては、ステルス重視となっている。ステルスとは隠密と言う意味で、敵に気付かれずに行動する型のゲームのこと。有名どころではスプリンター・セルなどがこの手のものに分類される。

マップ全体は多少の融通があり、プレイヤーに自由度を与えている。ステルス系のゲームではどのルートを選択するかなどの意味で非常に重要な要素となるだろう。死体を運んだりすることで、敵兵に気付かれなくすることも出来る。

プレイヤーは時折双眼鏡を見たりして敵の狙撃手を警戒しつつ移動、ターゲット(ミッション目標は様々だが)へ行くまでの道のりに敵がいた場合は狙撃してもよし、気付かれないように移動してもよし、または正面攻勢に出るといった選択肢もあり、様々な行動が可能である。

 

プレイヤーが双眼鏡を覗くと覗いたばかりのときは画面がブレて見える(焦点が合わないから)なども再現されており、ここはツボをおさえていて評価できる。

 

 

さて、ここまで書くとリアリティを追求していて良作のように思える本作だが突っ込みどころも少なくない。
以下マニアックな内容も含まれるのでスルー推奨。

・このゲームではスコープの倍率が上下できるが、そもそもこの年代で倍率調整可能なスコープはなかったように記憶している。少なくともアメリカ、イギリス、日本、ソビエト、ドイツ各国に制式採用されている軍用スコープはそれぞれ固定倍率でズーム機能がない。

スポーツ用、民間用にはあったかも知れないが軍用品に私物のスコープを取り付けると言うのは非常に考えにくい。(そもそもドイツ兵として行動しているのだから変に怪しまれる事は厳禁なはず)

 

・もっとも基本的要素である、スコープの距離調整がない。そもそも勘違いされがちであるがスコープを取り付ければ必ず十字線の中央に弾丸が命中するわけではない。スコープは銃身より多少高い位置に取り付けてあるから、もし全く直線に弾丸が飛ぶならば、スコープの十字線の多少下に弾が当たることになる。

そうならないのはスコープの照準を下向きに調整しているからなのだが、スコープと銃身の接点の関係で自分が特定の距離で決めた距離より近ければ、照準より上に当たるし、遠ければ下に当たることになる。

更に言えば人それぞれスコープを覗き込む位置が違ってくるので、銃は使い手を変えるたびに本来は自分の照準位置にあうよう照準器具(スコープ以外も該当する)を調整しなければならない。これを「零点規正」というのだが・・・

 

・当時の狙撃手はほとんどの軍隊で、二人一組の狙撃手によるチーム行動が鉄則である。ドイツは特にそうで、一人が双眼鏡で目標指示、および距離計算、命中確認などを行いもう一人が実際に狙撃する。

関係書籍によれば、ドイツ軍のトップ狙撃手への戦後インタビューで「狙撃する際はどのような行動をしていたか」という問いに対してほとんどの狙撃手が「二人一組で行動し、一人で行動することは滅多に無かった」としている。

にもかかわらず単独行動というのは史実にそぐわないので、リアルさを追求しているだけに疑問を覚える。(一例にドイツを挙げたが

 

 

ちなみに、特定の距離でヘッドショットを決めるとアクション映画さながらの命中シーンが表示される。

 

 

◎AI

製品版を含めてかなりの物議を醸しているようだが、全般として非常に命中率が高く、おかしいという評価がある。
100m以上離れた距離から普通にサブマシンガンをヒットさせてくる敵や、デモ版でも50m離れた場所から腰だめ姿勢で撃ってきた敵に殺されると言うことも少なからずあった。

必ず一定の行動を取るスクリプト系ゲームではないし、敵の配置は工夫されているが、「手ごわい」というよりは「おかしい」という印象を受ける。AIの取る行動自体は特に悪い点も感じられなかったが、プレイ時間が短かったので結論はできない。

 

◎サウンド

良い。特に悪い点もなく、音楽もいいので高評価。ただしずば抜けていいというほどでもない。

 

 

◎総論

リアル路線に作ってある本作だが、1人称視点のFPSスタイルにしたほうが雰囲気が出て良かったのではないだろうか?もしくは切り替え可能に。雰囲気を出していても3人称視点で「その場にいる」的感覚が薄く、銃器のディティールもよく分からないし見ることも出来ないので評価しがたい。

プレイしていて思ったことは戦場で戦っている、というよりはパズルゲームを解いている、に近い。

またせっかくリアル路線がウリのゲームなのに突っ込んだように微妙に中途半端であるので、購入したいとも思わないし購入意欲も沸かない。リアル系の割に「どっち付かず」なところがダメだと思う。

デモ版でもそうだが、ゲーム中に手抜き部分が見られるのもマイナス。カチューシャ(ソビエトのロケット砲)を見つけたのだが誰も乗っていない無人状態なのになぜか発射されるので萎えた。

 

 

 

自分としては購入意欲も全く起きない上、デモプレイではクソゲーという印象すら受けるのだが海外での評価は悪くなく、全くお薦めできないというゲームでもない。この手のゲームが好きだという人もいるだろうし、スナイパー愛という人もいるだろうし、細かいことは気にしないって人もいるだろうから、プレイしてみればおのずと評価は変わってくるだろうと思う。

 

購入確率・・・0%